1+1=2について(その1)
注意
最初に断っておこうと思いますが、これは私の一考えであり数学において正しさが保障されていないものがあります。間違っていることを言っているということではなく、私の解釈で理解していることを書きます。
何かありましたら感想などにお願いします。
初めてこのブログでまともに数学のことを書こうと思いました。書こうと思ったきっかけがこちらのツイートになります。
小1の時に1+1がどうして2になるのかわからなくて、強迫神経症になった話の漫画です。ギャグみたいだけど当時はほんっとにつらかった。
— 道雪 葵 (@michiyukiaporo) 2017年3月15日
この時、私に自信と「忘れてもいい」「間違ってもいい」を教えてくれた先生には今でも助けられてるなあと、ふと思い出して描きました。#漫画 #強迫神経症 pic.twitter.com/kVf67vgpdY
見れない方のために画像も貼らせていただきます。(道雪 葵さんに許可を得ています。道雪 葵さんのアカウントはこちらです。 道雪 葵 (@michiyukiaporo) | Twitter )
『小1の時に1+1がどうして2になるのかわからなくて、強迫神経症になった話の漫画です。ギャグみたいだけど当時はほんっとにつらかった。 この時、私に自信と「忘れてもいい」「間違ってもいい」を教えてくれた先生には今でも助けられてるなあと、ふと思い出して描きました。』
これを見たときに、私はの意味を考えたことがある人はどれだけいるのだろうか?ということと、『りんご1個とりんご1個足してりんご2個』という説明ではなぜいけないのか?ということを考えました。かなり考えていたせいか、いつの間にか書く書く詐欺をしていたことを許してください…
というわけで今から数学のお話がかなり続くと思いますがご了承下さい。なるべくみんなにわかりやすいお話をしたいと思っております。
数学に1+1=2の意味を聞くのは間違い
よく、 『なんでなの?』という質問に対して、ペアノの公理*1と言うものを引き合いに出す人がいます。ペアノの公理とは何かというと、以下の命題の集合になります。
こんな文字ばっか見せられて、数学が得意ではない方は「うぎゃっ!」となるかもしれません。なのでひとつずつ見ていきましょう。
まず、がなんなの?という方がいらっしゃると思うのですが、これは自然数全体の集合*2のことです。その中身が具体的にどうなっているのか、構成的に示しているのがペアノの公理になります。
一番目は、は自然数全体の集合に入っている。ということを言ってます。
二番目はがに入っていたら、というのも入っているということです。*3はまだ足し算というものが定義されてないのですが、だと思ってください。の事をの後続数と言います。
三番目はどんな自然数nに対してもは1じゃないという事です。をと考えると、もという意味でになるのでですね。
四番目は後続数が等しかったら、元の数も等しいという事です。もし後続数が等しくても、元の数が違ってたら、ループになります。イメージこんな感じ。
(webホワイトボードで書いたのでかなり汚いですが…)
五番目はいわゆる数学的帰納法と言われるやつです。命題がの時正しくて、の時正しいと仮定して、が正しい時、全てのについてその命題は正しいというやつです。ここではあまり重要ではないので説明はこれぐらいにします。
さて、こうやってペアノの公理を書きましたが、実はこれ、の意味については何も言及してません。正確に言えばこれは自然数全体の集合というのを形式的に作る方法を述べているだけであり、自然数全体の集合というルールを書いているのです。*4意味とルールは別のところにあるということを知って欲しいのです。
また、足し算はペアノ算術というというものから定義されますが、あくまでルールを決めるだけです。だからそこに意味というものを求めるのは違うのです!(ここらへんは私の見解です)
では、何にの意味を求めればいいんでしょうか?それは、その2に続きます。
長文失礼しました。